来校ゲスト帖
声優 朴 璐美さんTALK LIVE!
6/10（土）に開催されたCAT祭り2017に、映画の吹き替えや数多くのアニメ作品で活躍中の朴 璐美さん(以下朴さん)をお招きし、高校生・中学生対象のトークライブ＆朗読指導を行いました。
声優を目指すたくさんの高校生・中学生に参加いただき、会場はご来場の方々で超満員となりました。
そんな中、朴さんがステージに登場すると、大きな歓声と拍手が巻き起こり、トークライブがスタートしました。
はじめに、幼い頃から習っていた少林寺拳法が、芝居をする上で体の使い方の役に立っているということや、人気作品の収録現場でのエピソードなどお話いただきました。
そして、「役作りは、まずあなた達がキャラクターの一番の理解者になってあげてください。キャラクター達も、ただ泣いたり叫んだりしているわけではなく、そこに奥深いものがあって、それを理解してあげることが役者の使命だと思います。」と、朴さんが役作りで大切にしていることについても教えていただきました。
トークライブ後半、朴さんによる朗読指導が行われました。
選ばれた高校生・中学生の皆さん、緊張の中すばらしい朗読を披露してくれました。
その時の朴さんのコメントをご紹介します。
「自分の世界観をしっかり持っていると感じました。聞いている皆さんもぐっと引き込まれたと思います。しかし、少し読むスピードが早かったかな。もっとじっくり情景を見たかったです。」
「いい声で読もうという意識が出すぎてしまっていたかな、私は『声』というのは魂の音だと思うんです、世界にたった一つしかない音だから、無理に作らなくていいんですよ。」
「慌てて読んでしまうとエネルギーがばらばらに逃げてしまうので、落ち着いて、エネルギーをもっと読むことへ集中して使ってあげてください。読む力はしっかり持っていると思うので、慌てず時間を使って読んでください。」
プロの現場で活躍する声優さんに、直接指導していただける機会など滅多にないことです。
参加した皆さんにとって大変貴重な体験となったのではないでしょうか。
最後に、「誰かのものまねができるとか、一定以上の物の言い方ができるということは表現ではないと思います。新たな表現をどのように感じて取り組むかが、アートや芸術になっていくんだと思います。今皆さんが感じたものを素直に受け止められる表現者になってください。」
声優を目指す高校生・中学生に向けて熱いメッセージをいただきました。
そして、トークライブ＆朗読指導終了後は、在校生向けに演技指導の特別授業が行われました。
演技をする上で呼吸が持つ大切さについてお話いただき、実践形式でどのような呼吸がいい呼吸なのかご指導いただきました。
「緊張して体がこわばってしまうといい呼吸ができなくなります。無駄な力を一切抜いて、いい呼吸がしっかりできていれば、いいパフォーマンスができるので、これからは日常の中でも常に呼吸を意識して過ごしてください。」
そして演技指導の後半、二人一組になり、パートナーに向かっておもいっきり感情をぶつける練習を行いました。
朴さんに「なんで表現者になりたいんですか？」「本当になれると思っているんですか？」などの質問を投げかけられ、その答えとなる感情を「あー！！」の一文字だけで、パートナーの目の奥にぶつけるイメージで叫びます。
感情があふれて泣き崩れる学生もいましたが、パートナーはそれをしっかりと受け止め、最後に自分が感じた言葉を伝えます。
必死で絞りだされた感情がパートナーの心にしっかりと届いていたように感じました。
最後に、「表現は人と比べるものではありません。他人と戦うものではなくて、自分と戦うものです。他人と比べている人の多くはこの業界では長く続かないと私は感じています。ストイックに自分を追い込んで、その先にある楽しさに到達してください。」
全力で指導してくれた朴さんに在校生は全力でついていき、とても特別な時間となりました。
見学していた高校生・中学生のみなさんにとっても自分の未来を考える特別な日になったのではないでしょうか。
朴璐美さん、本当にありがとうございました！
【PROFILE】朴 璐美（ぱく ろみ）
主な出演作品
鋼の錬金術師（エドワード・エルリック）、進撃の巨人（ハンジ・ゾエ）、∀ガンダム（ロラン・セアック）、NANA（大崎ナナ／主役）、BLEACH（日番谷冬獅郎）、戦国BASARA Judge End（上杉謙信）、キルラキル（鬼龍院羅暁）など
