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声優 青山吉能さんTALK LIVE!!

2023/08/05

 

2023年6月11日(日)に開催したCAT GROUP祭り2023では、ゲストとして「ぼっち・ざ・ろっく!」後藤ひとり 役や「デカダンス」リンメイ 役などでご活躍中の声優 青山吉能さんをお招きしてのスペシャルトークライブを行い、声優やマンガ・イラスト・アニメーション業界を目指す中学生・高校生に向けて貴重なメッセージをいただきました。

その一部を掲載します。

 


 

 

MC:青山さんは学生時代どんな学生さんだったのですか?

 

青山さん: 私は小学校6年生の頃には声優になりたいなと思っていました。当時は意識が結構高く、色々なオーディションを受けていましたね。応募要項は大体12歳以上で、「中学1年生になったら受けられる」みたいなものが多く、熊本県からでしたが様々なオーディションを受けながら学生生活も過ごしていました。

 

MC:小学校6年生から声優を目指されたという事で、何かキッカケなどはございましたか?

 

青山さん:アニメが好きだったんですが、私の家はとても厳しくてアニメやマンガが一切見られなかったので、友達の家で観るアニメは本当に特別な存在で、どんどんのめり込んでいきました。その当時は目立ちたがり屋で「なんでも出来る」と思っていたので「私、声優になれるかも、だって天才だし」っていう気持ちで目指し始めたのがキッカケです(笑)

 

 

MC:声優になりたいと言った時のご家族の反応はいかがでしたか?

 

青山さん:かなり反対されました。そもそもマンガやアニメを与えていないはずなのに「なんで?」みたいな。「声優になりたい!」って言ったら「声優って何?」ってなり、声優について説明することが結構大変でした。私は「見返してやろう」とか「悔しい」みたいな気持ちが自分自身を奮い立たせたところはあります。「絶対売れてやる!」「親をぎゃふんと言わせてやる!」っていう気持ちが原動力だったかもしれません。

 

MC:これだけ活躍されてたらご両親の方も今は認めてくださってるんじゃないですか?

 

青山さん:もう手のひらクルっですよ!(笑)
親もやっと安心してくれたのかなと思うと嬉しいですね。

 

 

MC:事務所に所属されるまでも色々ございましたか?

 

青山さん:そうですね、私が初めてオーディションを受けたのが12歳の頃でした。当時の私はとてもプライドが高くて自信家で、オーディションでも「私は天才だし行く所まで行くと思う」くらいに思っていたら、なんと本当に行く所まで行ってしまったんです!初めて受けたオーディションがちょっと良い所まで残ってしまったせいで、「自分ってやっぱ声優に向いてるんだ!」という自信だけが膨れ上がっていたのですが、それ以降受けた全てのオーディションには一次で全部落ちました。私は自己評価が天才から入っていたので「あれ?私ってそんなに天才じゃないのかも・・・」って自己肯定感のグラフがどんどん下がっていきました。やっと合格したオーディションでも、熊本に住んでるから思うように仕事ができないし、周りはどんどん仕事をしているし「あれ?私って声優に向いてるのかな?あれ?あれ?あれ?・・・」って転落していきました。

 

 

MC:合格されたオーディションでは自分的にここが良かったんじゃないかな?っていう所はありますか?

 

青山さん:当時は色々なオーディションを受けては落ちての繰り返しで、ちょっとやさぐれてた時期だったと思います(笑)。それが良かったのかもしれないですね。皆さん結構キラキラで「私、声優になるためにここに来たんです!」のような人たちの中で「どうせまた落ちるしなぁ~」と、ちょっとした諦めのようなものが、心の余裕に繋がったのかもしれません。でも小学校の頃からあった「私は絶対誰にも負けてない!」っていうプライドの高さも相変わらず心には残っていて、折れた心と折れない心が共存してたおかげで、余裕と緊張が良いバランスで保てていたのかもしれません。
しっかり覚えているのが、合格した「Wake Up, Girls!」のオーディションで周りは「私は何々県から来た何々と申します!声優になるために歌と何々と何々を頑張ってます!よろしくお願いいたします!」といった感じで自分のできる事を言っていくんですね。歌が出来る人は歌を歌ったり、踊れる人は踊ったりと。一芸披露みたいなことをするわけです。でも私は、この作品が東日本大震災に関連するお話だったので東日本大震災というものを熊本にいながらどのように感じたかを一分間喋り倒したんです!他の人と違って、もう神妙な面持ちで目をバキバキにしながらのPRでした。

 

 

MC:初めてのお仕事は覚えていらっしゃいますか?

 

青山さん:覚えてます!もう目がバキバキだったのでその時は(笑)「やっと仕事ができる!やっと声優になれたぞ!」って思いました。自分は上手いと思っていたのですが、いざマイクの前に立ってやってみると声がすごく小さくなっていたことに気づいたんです。「じゃあ今録ったやつプレイバックで聴いてみようか」となった時に「え?下手じゃない?棒読み過ぎじゃない?」となったんです!自分では一生懸命やってましたから、初めてのお仕事はそれが衝撃的すぎました。
先生方には「もっと思い切って大きくやって良いんだよ!もっと堂々と!」と言われていたのが全然できてなかったんです。だからやっと声優になれたと思って行ったのに、帰りは「こんなんじゃダメだ・・・」って泣きながら帰ったのを覚えています。

 

MC:青山さんはシンガーさんとしても活躍されて3月にはアルバムも発売されましたが、声優のお仕事と歌のお仕事って何か違いはありますか?

 

青山さん:全然違うと私は思っていて、それこそ声優は自分一人で演じるわけではないですよね。絵を描いてくださる方がいて、それを動かす方がいて、それを指揮する監督がいて、自分たちの芝居をコントロールする音響さんがいて、役者がいて、ようやく一つのキャラが成り立つんです。歌はそれよりも限定的で、音楽を作る人と歌う人のこの二つになっちゃうんです。だから「責任」というものが多くの人で分散されていた声優とは違い、歌うのは私しかいないんです。声優の現場だと「もっとこうやって」や「これだとキャラがブレるからこうやって」と言われて「わかりました。でも私もこういう風にやりたいんですけど。」のようにディスカッションしながら進めていきます。だけど私のアーティスト活動は「何歌いたい?」「どう歌いたい?」「どこで歌いたい?」のように全て私が中心でそれがすごく新鮮でした。最初は戸惑いもしましたが「こうしたい!」という気持ちが強ければよりそれが歌に活きて、そのような発見があったのは嬉しかったですね。

 

 

MC:青山さんが普段からされているルーティンなどはありますか?

 

青山さん:歌を歌わせていただくお仕事の時はファミチキを食べるとよく声が出ます!(笑)
あのファミチキ特有の脂っこさがとても良くて、それに気づいたのが18~19歳くらいの時だったのですが、逆にファミチキ食べなきゃ調子が出なくなってきて、レコーディング前には必ずファミチキを食べるようになりました(笑)

 

MC:会場には10代から20代前半の若い方がたくさんいますが、今のうちにやっておいた方がいい事などありましたら教えていただけますか?

 

青山さん:私はやっておけばよかったなと後悔している事がたくさんあります。10代にしか経験できない事ってたくさんあって、20代になると「さすがに27にもなってこれはできないよね~。」のような同調圧力が年を追うごとにどんどん増えていくんですね。例えば若い時は「まだ10代なんだからもっとどんどん失敗しなよ!」と言われても「いや失敗なんて怖くてできないよ」って私は思ってました。怒られるのが怖くて、あまり目立たないようにして、でも目立つようにもして、でも目立たないようにして、でも目立つように、のような思い切りのなさがあったと思います。だけどホントあの時もっと失敗しておけば良かったと思います。27の大人になるとそれこそ失敗なんてもっともっと許されなくなってきますので、今こうして学ぶ場にいる皆さんは失敗を恐れることなく思いっきり間違ってみるという経験もしてみて良いのかもしれませんね。

 

MC:最後にこの場にいる皆さんにメッセージお願いします。

 

青山さん:来年公開の「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!」もそうですし、ポケットモンスター新シリーズに「ぐるみん」「ドット」という役で出演させてもらっていて、アニメーション作品はワンクールの物が多い中で、シリーズものの作品に携わることは自分としても新しい経験だと思います。いつか皆さんにとっても色々なキッカケになりうる作品に私が出演しているという事があったら嬉しいなと思いますので、今日皆さんからいただいた熱いパワーで、東京に帰ってもいっぱい仕事を頑張って、いつか皆さんと一緒に作品作りが出来る事をとっても楽しみにしています!

 

 

青山さん、本当にありがとうございました!!

 

 


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