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声優 寺島惇太さんTALK LIVE!!

2023/05/31

 

2023年4月16日(日)オープンキャンパスゲストデーを開催しました。ゲストとして「KING OF PRISMシリーズ」一条シン役や「アイドルマスター SideM」大河タケル役などでご活躍中の声優 寺島惇太さんをお招きしてのスペシャルトークライブを行い、声優やマンガ・イラスト・アニメーション業界を目指す中学生・高校生に向けて貴重なメッセージをいただきました。

その一部を掲載します。

 


 

 

MC:学生時代のお話をお伺いしたいと思います。中学生、高校生時代はどのような学生でしたか?

 

寺島さん: 本当にお恥ずかしい話ですが、皆さんの前で堂々と「立派でした!」とは言い難い学生でした(笑)ゲームや漫画が好きで、お小遣いもそれらに全部使うような感じでした。学校は友達と趣味の話をしに行く場所になっていましたね(笑)

 

 

MC:声優を目指そうと思ったキッカケは何でしたか?

 

寺島さん:中学生の頃は何になりたいとかは、あまりありませんでした。高校生の時は軽音部に入部しました。軽音部は元々楽器をやっていた人が多く、楽器経験がない僕にはあまり居場所がありませんでした。そんな中でなんとか組めたのが男女2人ずつの4人バンドでした。高校生が男女4人組のバンドなんて組んだら、香ってくるじゃないですか!青春の香りが!(笑)色々期待に胸が膨らみましたが、バンドを組んだ初日にメンバーの女子から「バンド内での恋愛は禁止」と言われてしまいまして…(笑)「そういった空気を感じ取った時点でバンドは解散する」と告げられました。せっかくその為に入ったのに…と人生の厳しさを思い知らされました(笑)でも部活動としてはとても楽しかったですね。ギターを弾いたり歌ったり、自分が練習したものを人前で見せることが出来て、それを「良いね」と褒めてもらえた時の達成感、そこで目覚めました。そのとき漫画が好きでイラストも描いていましたので、イラストレーターを目指そうと思い、早速ネット掲示板に【俺の描いたイラストをお前ら評価してくれ】のようなスレッドを立てて投稿しましたが「二度と描くな!」というネットの厳しい洗礼を受けました(笑)それが悔しくて、以降イラストを描いては【画力向上させようぜスレ】のような所に投稿するようになりました。繰り返し投稿している中で褒めてもらえると、達成感があり嬉しかったです。でも世の中には自分と同じ年くらいの高校生でとんでもなく上手い人がたくさんいて「ここでは絶対敵わないから別の道を考えよう」と思い始め、それであれば自分が好きな漫画やアニメにどうすれば関われるのかを考えてみました。そのとき軽音部で自分の歌声を「声いいね」と褒められたことを思い出し「じゃあ声優だったらアニメーションに出られるのかな?」「今聴いているラジオのパーソナリティの女性声優さんに接近できるのかな?」と本当に邪な気持ちで声優になる事を決めました(笑)

 

 

MC:役作りのためにご自身が普段から行っている事はありますか?

 

寺島さん:自分が演じるキャラクターを別の声優さんが演じているのを想像してみたり、似ているキャラクターを別の作品から見つけて参考にしたりしています。小さい頃から色々なアニメ作品を観たり声優さんのお芝居を聴いたりしていましたので「この役はこの声優さんがやってそうだな」というのがどうしても出てきてしまうんですよね。昔はそういうのを意識して寄せていくのはモノマネになっちゃうんじゃないかと思っていました。でも自分のスキルが上がれば自分らしさというのは自然と出てきますし頑張って誰かに寄せたとしてもその人と完璧に同じものはどの道出来ないですからね。まずは別の声優さんや既存のキャラクターから軸を作ります。

料理と同じでまずは忠実にレシピを守り、そこに塩気が好きなら塩を足し好みでチーズを乗せたりすると思います。役作りもそれと一緒で、クールキャラならまずは低くて落ち着いた声色かな?とか大前提を作った後に自分らしさを足し引きしています。

 

 

MC:アニメの収録とゲームの収録で違いなどありますか?

 

寺島さん:ゲームの現場は自分の役を先に収録し、相手のセリフがまだ入っていない場合もあり、その時は相手のセリフがある前提で会話をしないといけません。相手のセリフも読み、自分のセリフをどのように投げたら相手の役者さんは次のセリフが言いやすいのかを常に考える必要があります。相手の収録が先であれば、全てではありませんがそれを聴いたり、セリフのニュアンスをディレクターさんに確認して、自分のセリフのニュアンスを合わせることも出来るのですが、これを怠ってしまうと「ここのセリフ、こんな言い方されるとこのセリフで返せないよ!」と後の役者さんが困ってしまいます。だからこれもコミュニケーションの一種だと思います。セリフこそ決まっていますが友達に遊びのLINEする時いきなり「今週何してるの?」と聞かれると怖いですよね。でも「今週○○があるけどもし良かったら一緒に行かない?」のような伝え方の方が相手も返事しやすいと思います。それと一緒でアプリゲームの時も相手が返事をしやすいセリフの言い回しを考えています。

 

 

MC:声優以外にもシンガーとしてアーティスト活動もされていますが、同じ声を使う仕事ですが、違いや共通点はありますか?

 

寺島さん:シンガーと呼ぶにはまだまだ未熟でプロのシンガーには敵いませんが、これまで経験してきたお芝居を歌に活かせてると感じることはありますね。歌はリズムと音程さえ合っていればいいと思っていました。だけど自分が仕事でキャラソンを歌うようになってから歌はそんなに単純なものではないんだなと気づかされました。例えば音程とリズムが完璧に合ってる歌を突き詰めるとボカロなんですよ。もちろんボカロは素晴らしくて、僕も最初期の頃からニコニコ動画で聴いてました。ボカロ曲は「歌ってみた」で生身の人間にカバーされる事がよくあり、人間はボカロと比べるとリズムや音程は完璧ではありません。でも人間にしかできない感情のこもった歌い方や、あえて声をかすれさせて心に語り掛けるような歌い方などがあり表現力で人間がボカロを超える時があると思います。人間ならではの絶妙な表現力や不完全さみたいなものも楽曲のクオリティに影響を与える事を知ってからは、より歌って難しいなって思うようになりましたね…。お芝居もこれと似ていて完璧に噛まずに綺麗な発声で言えるのが良い声優さんかと言うとそうではないと思います。喉を枯らしながら若干セリフが不明瞭だったとしても、それが成立するシーンもあります。バトルアニメの叫び合うシーンでは、綺麗に言うより「喉をガラガラにしてそのセリフを言ってほしい」というオーダーを受ける事もありました。

 

 

MC:会場にいらっしゃるエンタメ業界の進路を考えている方、興味をお持ちの方々に、メッセージを一言お願いします。

 

寺島さん:本日この場で喋っていろいろ昔のことを思い出しました。僕自身も専門学校に通っていましたが、人生の中で通っていたのはたった2年間でしたが、色々な経験ができ知り合いもたくさんできました。専門学校へ通ったおかげで、このような仕事ができ、こうやって皆さんの前でお話をすることができていると思っています。専門学校で自分がどう過ごすのかで、その後の自分の人生が結構決まってしまうと思います。何事にも積極的に関わってチャレンジしていくことが大切だと思います。僕も将来、皆さんと一緒に仕事ができるように頑張っていきたいと思います。本日はありがとうございました。

 

 

寺島さん、本当にありがとうございました!!

 

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