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声優 日野聡さん TALK LIVE!!

2022/03/25

2022年2月6日のオープンキャンパスにて鬼滅の刃』煉獄杏寿郎 役、『オーバーロード』モモンガ 役、『呪術廻戦』加茂憲紀 役、『ハイキュー!!』澤村大地 役など、多数ご出演の声優、日野聡さんのトークショーを開催しました!

 

会場には声優やエンタテインメント業界のプロを目指す高校生が多く集まり、日野さんには業界を目指す皆さんにたくさんのエールやメッセージをいただきました。その一部を掲載します。

 

※当初、日野さんにはご来阪・ご来校いただく予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、東京校のアフレコスタジオからオンラインでトークショーを開催していただきました。

 


 

午前中には、大阪アニカレの在校生に向けて特別授業を行っていただきました。本校の在校生たちの印象はいかがでしたか?

 

日野聡さん「昨年東京校にお邪魔させていただき、今年は大阪校に伺う予定だったんですが、今回はリモートという形でお話をさせていただくことになりました。在校生の皆さん、そして先生とアットホームな雰囲気が昨年に引き続き素敵だなと思いまして。みんな仲が良さそうですよね。きっと通われている皆さんは楽しいだろうなと思いながらいろいろお話をさせていただきました」

 

日野さんは子どもの頃から児童劇団でお芝居の世界に身を置かれていたということですが、何歳ごろから活動をされていたのでしょうか?

 

日野さん「もともと小さい頃から舞台が好きで、自分の意思で児童劇団に入りました。お芝居の稽古をしながら、声優の仕事としては10代半ば過ぎぐらいに『ER緊急救命室』という海外ドラマの吹替の仕事をきっかけに、声の仕事の魅力に引き込まれていきまして。皆さんはアニメでの僕の印象の方が強いのかもしれないんですけど、もともとは吹替の方が声の仕事では先でした。で、吹替で培ったノウハウなど経験を生かしつつ、20歳くらいからアニメーションの現場にも出させていただいて、いろいろやらせていただけるようになりました」

 

自分の意思で児童劇団に入られたということで、人前に立って表現がしたいなという思いがかなり幼い頃からあったんですね。

 

日野さん「主役になって目立ちたいという願望が強かったわけではないんです。何か自分とは違うものを表現するというところに惹かれていたと思うんですけれども。小さい頃といっても10歳を過ぎてから、ある程度自分の自我がある中でやりたいと思って、親に話したという感じですね」

 

もともと日野さんの性格的には、人前で注目されることが好きだったのでしょうか?

 

日野さん「嫌いではなかったですね。嫌いではないですけれども、わかりやすく言うと小学校とかでのお遊戯会。ああいうのがあれば、主役ではなく脇役で手を挙げていました。」

 

吹替では、舞台の表情表現・身体表現から音声表現へと求められる要素が切り替わると思います。初めて吹替にチャレンジされた当時、10代の日野さんは吹替のどんな部分が難しく感じられましたか?

 

日野さん「最初は声のみで表情や動きというものを的確に表現する難しさというのをいろいろと感じていました。実際、初めに自分が関わらせていただいた現場が、『ER緊急救命室』という医療ものの海外ドラマ作品でしたが、その場で見た大先輩方のお芝居、マイク前でのパフォーマンスは非常に勉強になりました。身体全部を動かしはしないですけれども、たとえばオペ中は実際にマスクをして芝居をされたり、あとは病院内の場面を撮る時もマイクの周りを大勢でぐるぐる何周も回りながら、病院内で起こりそうな会話はアドリブでみんなでしゃべっていて。そういう光景を見て、身体を使った表現、そして声の表現も根本は一緒であると感じ、声優の仕事に自分が魅了されていったのを覚えています」

 

あまり声優の現場では聞かないようなレアな収録方法ですね。

 

日野さん「そうですね。基本はあまりマイクの前で動くなって言われることが多いとは思うんですけれども、その収録は逆に衣擦れの音や歩く音が、病院の中ではリアリティな音として生きてくるというところで「なるほどこういう撮り方もあるんだ」と、非常に衝撃を受けました。そこからもっと声のお芝居というものを探求していきたいなと思いましたね」

 

本校の声優学科は授業の中で必ず舞台演技も含めて勉強していきます。日野さんご自身は声優にとって身体演技も重要であるとお考えでしょうか?

 

日野さん「そうですね。舞台から始まって声の仕事をやらせてもらっているので、特にその辺りはすごく思っています。今は俳優さんが声優をやられることも多いですが、一緒に現場に出させていただくと、たとえばパンチする時にマイクの前で動くんです。その結果、息遣いもすごくリアリティがあったりとか。なので、ノイズさえのせなければ、僕はある程度動くのはありなんじゃないかなとは思っています。それによって臨場感が生まれる方が、よりお芝居としてはいいのかなと個人的には思っていますね」

 

学生時代から吹替そしてアニメーションの現場で活躍されていた日野さんですが、学生時代に他に何か熱中していたこと・ものはありますか?

 

日野さん「小学校1年の頃から剣道をやっていました。なので、道場と部活で剣道をやりつつ演技のお仕事をしていました。その頃にはこの業界で仕事をしたいと思ってはいましたが、劇団の先生からの教えに『挑戦する期限を決めろ』というのがあって。いつまでもずっと芽が出ないままエンタメの業界に挑戦し続けても、逆に人生を棒に振ってしまうことがあるので、チャレンジする期間を決めた上で、全力で取り組めとはじめに教わりました。なので、自分は26・27歳ぐらいまでにある程度の収入を得られるようにならなければ辞めようと思っていました。今お仕事を続けられているのはご縁があった結果ですね」

 

会場内にはエンタメ業界に興味がある、もしくは本格的に目指すという思いを持った高校生がいます。高校生のうちに学生生活のうちにしておくべきアドバイス等があれば、お聞かせください。

 

日野さん「やっぱり一番はさまざまな経験なのかなと思います。学生の時にしかできないものってたくさんあるじゃないですか。社会に出てからだと、なかなか自分のために時間を作るということができないです。学生の今だからこそできる友達との遊びやアルバイト。そういうところで人とのつながりや経験を大事にしていただくのが、のちのちの芝居に生きてくるのではないかなと思っています」

 

吹替とアニメーションの現場の収録では、求められる技術・内容で異なる部分があるかと思います。日野さんが難しく感じられたことや今も意識されていることはありますか?

 

日野さん「吹替の場合ですと、実際に演じていらっしゃる俳優さんの音声、息遣い、そしてBGMや音楽も入った完成しているものがほとんどで、そこから気持ちを組み立てていきやすいです。一方でアニメーションというのは、映像がないことの方が多いです。その中で、そのキャラクターの表情・感情を読み取り、かつBGMなどのない無音の世界でキャラクターを作っていく。想像力が必要だなというのは感じましたね。その違いで、最初の頃はちょっと戸惑いもありました。意識していることとしては、現場や作品にもよりますが、吹替は誇張した表現というよりちょっと抑えたリアルめの芝居や表現を求められることも多いので、その調整はしています。アニメーションは原作のあるものが多いので、原作を読み込み「彼はこう考えているのかな…」などと、自分の中でキャラクターの色付け・考察をして現場に臨むようにし、かつその現場で監督さんなりの意図もありますので、自分との齟齬が現れた時には微調整するようにしていますね」

 

想像力というお話がありましたが、それを鍛えるために、何かご自身で工夫されたことなどはありますか?

 

日野さん「当時はまだ仕事が多かったわけではないので、収録とは別にダビング(音声・効果音・音楽をまとめて画にあわせる作業)の日にお邪魔させていただいて、音響監督さんやスタッフさんたちがお話されながら完成形にまとめている工程を後ろで見させていただいていました。それを見ながらこうやって音がつく、こうやって色がついている、動きがこう変わっているとか、そういう変化を見させていただきながら、自分の中で少しずつ完成形を想像しながら取り組んでいました。なかなか立ち会わせてもらえないと思うので、今思えばすごく特別な経験だったなと思いますね」

 

本校声優学科の中にはアニソン声優コースもあります。日野さんはキャラソンのお仕事もされていますが、お仕事として歌をされると決まった際、最初は戸惑いのようなものもありましたか?

 

日野「戸惑いはありましたね。もちろん映画の時に、ミュージカルとか歌の練習もしていましたが、実際に声優という立場の仕事で歌を歌わせていただくとは想像もしていなかったので、実際そのお話をいただいた時はいろいろと「できるのかな?」みたいな困惑はありました。キャラクターソングは難しいですね。キャラクターを維持しつつ歌うというところで、どうしても音階のレンジとキャラクターのレンジが合わなかったりもするので。その調整というのが非常に難しくて、事前にキーチェックなどはいただくんですけれども、低い声のキャラクターが高い歌でこられても歌えませんよ、という話はさせていただいたり、大変なのはその辺りの調整ですかね。格好いい曲を作ろうとすると、作曲の方は高音から低音まで、幅広く動きのつく音で作ってくださったりするんですけれども、そこに音域が届かなかったり、キャラクターのブレも生じてきたりするので、そこのお互い調整し合うところはキャラソンの難しさでもあり、完成した時の楽しさとか喜びというのでもあります」

 

アニメ『鬼滅の刃』について、煉獄杏寿郎という役柄は表情があまり変わらないキャラクターかと思います。そのような役でセリフの意図・気持ちをつかんでいく際はどのようにして工夫し、演じられていたのでしょうか?

 

日野さん「顔の表情があまり変わらないキャラって、一見表現するのに難しそうだと思われると思うんですけれども、僕個人の感覚としてはそうではなくて。逆に表情の縛りがないからこそ、表現は自由にできるという風に考えています。実際ヒントになるもの、たとえば煉獄さんだったら、煉獄さんと炭治郎の会話の中から煉獄杏寿郎という男がどういう風に普段考えているのかという、その奥底の部分を考察しながら、自分で膨らませて、現場に臨んでいます。そこで監督と意見が違えば、調整できるように違うパターンも考えてはいますけれども。表情の変わらないキャラって難しいようで、表現の自由度が高まるということも往々にしてあるんですよね。逆に感情が豊かで表情がコロコロ変わるようなキャラクターですと、その表情にしっくりきたり、合わせていくお芝居が必要になります」

 

昨年東京校でトークショーを行っていただいた際に「うまい!」のセリフが難しいということをおっしゃっておりました。劇場版の無限列車編に続いて、新作カット満載のテレビシリーズの無限列車編も「うまい!」がたくさん出てきましたが、やはりこの辺りご苦労されましたか?

 

日野「そうですね。今回テレビシリーズ1話はオリジナルでしたが、この1話でもお蕎麦を食べるシーンで「うまい!うまい!」とたくさん言いましたが、そこもやっぱりリテイクはありましたね。先ほどの話ともちょっと重なるんですけれども、表情は変わらないからこそ自由度が高いと言ったじゃないですか。ただ、その表情が変わらないまま「うまい!うまい!」と言っていると、僕の中での「うまい」と、監督さんの中での「うまい」、プロデューサーさんの中での「うまい」、音響監督さんの中での「うまい」と、いろいろな画が存在するんですよね。これがたとえば泣きながら「うまい」だと、もうイメージがひとつに絞られるんですけど、いろいろなパターンの「うまい」があるので、その中でイメージと違うという話がいろいろ出てくるとそこでまた微調整というのが出てくるんですよね。なので最終的にはプロデューサー・監督の意見に寄せていく形で作っています」

 

煉獄さんは非常に愛されるキャラクターで、日野さんご自身その反響をいろいろ感じられたと思います。煉獄さんを演じた上で変わった部分はありますか?

 

日野「僕個人の気持ちという意味では、煉獄さんを経たからすごく何かが変わったわけでもないんですけど、やっぱり周りの方々の反応というのはすごく大きく変わったなと感じています。特にいろんな企業の方からナレーションのお話などをいただくんですけれども、煉獄さんは皆さんがすごく好きだとおっしゃってくださりまして。重役の方がすごく煉獄さんにシンパシーを感じるらしくて、たくさんナレーションのお話などをいただいたりしています。なので、煉獄杏寿郎という役を演じたことがきっかけで、僕自身でのそういう新たな出会いとか、つながりというのも煉獄さんが作ってくれたなとは思っていますね」

 

ナレーションのお仕事でも、煉獄さんへのシンパシー・愛情がゆえに「ちょっと煉獄さんっぽく」といった注文がくることもあるんでしょうか?

 

日野「ありますね。ただ全然違うものなので、煉獄さんのセリフとか『煉獄さんで』というのはお断りしています。『ニュアンスを寄せた感じで』とか『熱い感じで』と言われたら、そこにはちゃんと寄せていけるように考えながら取り組ませてはもらっています」

 

収録現場についてお聞きしたいと思います。収録されている際に声優の皆さんがアドリブでセリフを入れて、それが実際に作品で使用されるということはあるのでしょうか?

 

日野「たくさんではないと思いますがありますね。テストでやってみて、監督なり音響監督なりが面白いとなれば採用していただけると。みんながみんな好き勝手だとそれも収集つかなくなるので、頻繁ではないです。あとはテストだけアドリブでやって、本番はちゃんと台本通りにやるとか。現場の雰囲気にもつながるので、特に自分が座長を務めさせていただいている時とかは気をつけるように心がけています」

 

声優さんに欠かせない喉のケアの部分に関しても高校生の皆さんは気になるかと思います。煉獄さんはじめ、大声を張り上げるような役柄もやられている日野さんが実践されているケアなどありますでしょうか?

 

日野「やはりマスクは昔からこの業界の皆さんはしていますし、加湿器なども使用されていますね。個人的には携帯用の吸入器を買って、耳鼻咽喉科などで喉の炎症を抑える薬などをいただいて吸入したりもしています」

 

本日は日野さんのご厚意に甘えさせていただく形で、会場の皆さんからの質問にもご回答いただきます。

 

高校生「お仕事をするにあたって自信がなくなる時もあるんでしょうか。あるのであれば、モチベーションの保ち方についてお聞きしたいです」

 

日野「自信がなくなることもたくさんありますよ、人間ですからね。うまくいかなかったな、失敗したなとか、すごいリテイク出しちゃったな、とか。ただこの仕事に関しては一人でも応援してくださったり、自分の演じるキャラクターを愛してくださっている方がいたりというところが一番の励みになりますので、一人でもそうやって自分のことを、そしてキャラクターのことを想ってくれていることを思い出して、すぐに立ち直って切り替えてます。そうやって応援してくださっている皆さん、支えてくれる人が身近にいることが自分のモチベーションを保つポイントになっていますかね。あとはオーディションとかの面白い点があって「めっちゃうまくできた。役を取れるかもしれない」と思っている時の方が落ちるんですよね。「これはダメだったな」と思っている時の方が受かったりするという不思議なことがあります。今後声優を目指して実際の現場に出られるようなことがあったら、きっと感じてもらえるかなと思います」

 

今のお話から派生しますが、日野さんがお仕事で若かりし頃・新人時代にしてしまったミス、何かありますでしょうか?

 

日野「一番最初にやった吹替のお仕事、医療ものの『ER緊急救命室』という吹替作品の現場で僕、大遅刻をしまして。16時からの収録を18時と勘違いしていて。初めての吹替の現場で緊張もしていたので、朝も早く起きて万全の態勢をとっていたんですが、実際は大先輩をお待たせしていて。もう吹替の仕事・声優の仕事はもうダメだなと思っていましたね(笑)。でもありがたいことに、その後先輩・音響監督・ディレクターの皆さんがかわいがって育ててくださいまして、今がありますね。」

 

気分が落ち込んでしまった時は、自分の中で気持ちを盛り上げ直そうと何かされたりしたんでしょうか?

 

日野「その時は落ち込む暇もなく、とにかくやらなきゃと、ただただ必死に向き合っていくだけでしたね。かつマイクワークも特に教えてもらっていなかったので、本番・テストと同じマイクに入らなきゃいけないとか、台本のペーパーノイズを出さないようにしなきゃいけないとかいうのも特にわかってなくて。それも先輩方が「好きなところで入りなさい。私たちでその後フォローするから」とすべてカバーしてくださりました。当時の自分は大パニックで「ああもうとにかくやらなきゃ」という一心でした。ただ、今後あれだけの過酷な状況はそうそうないだろうと思うと、少し心は強くなりましたね」

 

ありがとうございます。続いても高校生から質問を聞いてみたいと思います。

 

高校生「日野さんが吹替を担当しているゾンビ映画を見させていただいたんですが、戦闘シーンなどの際、日野さんはアクションなど実際にマイク前のパフォーマンスでされていたんでしょうか?」

 

日野「結論から言いますとノイズが乗らない程度に多少しています。まだ見てない方もいらっしゃると思いますので詳しく内容は言えないですが、戦闘の部分のところとか、あとバッと起き上がって苦しんでいる辺りとか、そういう部分は自分で少し体を動かしたり、胸を押さえたりしながらやってますね」

 

アクション系の映画では、他の声優の皆さんも含めて体を動かす方多いんでしょうか?

 

日野「あまり見かけないですね。それこそ俳優さんが、吹替や声優を担当されるときに動いてらっしゃる印象がありますけど。たとえば、自分の首を絞められるシーンは自分で実際におさえてやったりしていますし。人によってたぶん手法は全然違うと思います。特に今の吹替の難しさって、もとの撮影したものをまた編集してぐっと縮めた映像を使ったりしているので、どうしても日本語の呼吸と合わない部分が結構出てくるんです。そこをどう埋めていくかというところもテクニックが必要な難しい部分ではあります」

 

顔出しでお仕事をされる声優さんも最近は増えており、声優の仕事は非常に多様化しています。日野さんご自身はさまざまなお仕事に対応していくために何か意識されているようなことはありますか?

 

日野「今でこそ声優の仕事はすごくタレントみたくなってきていて、バラエティに出たり、アイドル活動をしたり、ラジオとかいろいろありますけれども。僕個人としては今までと特に何か大きく変えているところはなく、あくまで声優さんの持つその職人的な専門的なところに重きを置いてやっています。鬼滅ブームでいろいろと出演の依頼をいただいたんですけども、僕はナレーションなど声を使った表現のお仕事に限定して引き受けさせていただいています。これから声優を目指す皆さんはどんどん多様化しているので、自分たちで仕事を選択していくということも必要になってくると思います。これからお勉強されて、事務所に入られたときに自己プロデュースをしながら、声優の仕事と向き合っていくというのをぜひ心がけてもらえたらいいのかなと。もちろん何でもやります!という意欲もとても大事です。ただ、自分の持つ才能をどこで生かせるかというのを考えた方がいいのかなと思っていて。出た結果「やらなきゃよかった」はやめた方がいいと思うんですよね」

 

このトークショーの後、声優学科の体験授業を受ける皆さんはアニメーションのアフレコにチャレンジしていただきます。普段お芝居に慣れていない方が多いので、今日の目標を日野さんからご提示いただけますでしょうか。

 

日野「まずはアフレコ、きっと皆さん画に合わせようとしちゃうと思うんですよね。ですが、まずは画に合わせるというよりも、お芝居で隣の人と掛け合いをする楽しさを感じてもらえると一番いいのかなと。自分じゃないものになって、自分とは違う感情で表現する楽しさを感じてもらうのが最初に大事なことかなと思っています。相手のセリフを聞いて、自分の中で生まれてきたその感情を、また相手にバトンで渡すという作業をしてください。画の表情に合わせていくというのではなく、お互いの心のキャッチボール、それがお芝居の醍醐味だと思うので。そこからちょっとずつアニメーションの画に合わせて、というテクニカルな部分になっていきます。なので、まずはお芝居を楽しむというところをぜひ経験してもらいたいなと思います。答えは無限大にありますからね」

 

最後に、声優・マンガ・アニメーション業界を目指す高校生の皆さんに向けて、日野さんからメッセージを頂戴したいと思っております。

 

日野「まずはこういう状況の中お越しくださった皆さんありがとうございます。いろいろとお話させていただいたんですけれども、まず本当に一番大事なのは、自分の身近で一緒に支えてくれる人、そして自分と出会ってくれた人たち、そういう人とのつながり・ご縁というのが一番大事かなと思っています。自分自身もそういうご縁があって、今もこうやってお仕事させていただいているので。これから社会に出て頑張る皆さん、きっといろいろなチーム・パートナーを組むこともあると思いますし、共にやっていく仲間、そして自分と出会ってくれた仲間の皆さんに感謝の気持ちを持ちながら、ぜひ頑張っていっていただければと思っております。皆さん頑張ってくださいね!そしてご一緒できるよう自分も頑張ります。本日はありがとうございました」

 

日野さん、本当にありがとうございました!

 

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