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声優 山谷祥生さんTALK LIVE!!(2021.7.25アニカレ祭2021)

2021/09/28

 

7/25(日)のアニカレ祭2021にて、「呪術廻戦」 吉野順平 役、「A3!」 向坂椋 役、「アイドルマスター SideM」 蒼井享介 役、「一週間フレンズ。」 長谷祐樹 役などでご活躍中の山谷祥生さんをお招きし、声優を目指されている方に向けてのトークライブを開催いたしました!

 


 

 

本校には何度もお越しいただいておりますが、学校の印象などお聞かせください。

 

山谷祥生さん:何度も来校させていただいていますが久しぶりでしたので改めて校内見学をさせていただきましたが、やはり設備が充実していますよね。非常に大きなスタジオとかが、1つじゃなくて2つ3つとありますし、このホールもこれだけ収容人数が多いところで、何らかの演目を在学中から出来るって結構貴重な経験だと思いますね。学生の時からこういう経験ってなかなかできないし、何かやろうとしても普通はもっと狭いところでやることになりますし。

 

 

会場内には、声優やアニメーター、イラストレーターを目指している在校生たちと高校生の皆さんがいらっしゃるんですけれども、山谷さんご自身が高校生ぐらいの頃はどのような感じでしたか?

 

山谷祥生さん:小学校からずっと運動部に入っていて、高校でもハンドボールをやっていました。ずっと部活に打ち込みながら、同時に中学校の後半でアニメとかマンガとかそういったものにハマって、高校でもさらに加速度的に好きになっていろんなアニメ・マンガを読みながら同時に部活もやっていたかなっていう感じですね。ずっと声優という職業はいいなと思っていたんですけど、なるには難しいってことも当時知っていたので、なんとなく「いいな~」ぐらいにしか思ってなかったです。

 

 

在校生からの質問で、「ご両親は声優になりたいという夢にどういう反応をなさったのか聞きたいです」ということですがいかがでしょうか?

 

山谷祥生さん:我が家は習い事家系だったので、これまでピアノとか剣道とかアトリエとか習字とか、そういうのを『やらされて』いました。僕は出身が宮城県仙台市で、大学1年生の冬に東日本大震災があって、それから正直あまり前向きに授業に取り組めてなかったんですね。そんなに好きじゃなかったものを学び続けて職業に就くことを想像したときに、全然具体的な将来像が浮かばなかったんです。そんな時にずっと内に抱えていた「声優いいな」って想いを確固たるものにして、親に伝えました。その時に親からは「今までの人生で何かをやりたい。自分からやりたいって言って頭を下げてきたことは一度もなかったね」と言われました。それが初めて頭を下げてお願いした経験だったんですけど、だからこそ「とにかくやれるだけのことをやってみたら」みたいに背中を押してくれるっていう感じでしたね。

 

 

こちらも在校生からの質問ですが、「山谷さんご自身お仕事を始められて新人時代に大変だったとか失敗した、苦労した、みたいな話があれば教えてください」ということですがいかがでしょうか?

 

山谷祥生さん:当時僕が見ていたのは『コードギアス』とか『エウレカセブン』とか『涼宮ハルヒの憂鬱』とかそういった作品で、特に福山潤さんがめちゃめちゃ好きだったんですね。演じる役も本人も。憧れの声優さんで、いざ事務所に所属して現場へ行ったら、当たり前にスタジオに福山さんだったり森川さんだったり櫻井さんだったり神谷さんだったりといった方々がいらっしゃっていて、そのスタジオの中にいる間は共演者として同じ目線でマイクの前に立ってお芝居をしているんですね。当然先輩・後輩で、もう本当に比べるまでもないんですけれども。そういった方たちの視線を背中に感じながら、自分のベストパフォーマンスを出すっていうのが日常なんですけれど、やっぱ新人の頃だとその時の緊張で、もう全然思うようにできなかった。家で練習してきたものが本番で出せなかったっていう経験を何度も何度も積み重ねて、だんだんと自分のパフォーマンスを提示できるようになっていったっていう苦労がありましたね。

 

 

演じてこられたキャラクターたちの中で難しいと思われるような役柄はありましたか?

 

山谷祥生さん:いっぱいありますね。でも自分の人生経験の延長で演じられる役は演じやすいですね。例えば『ダイヤのA(エース)』という作品に出演させてもらったときは高校球児の役だったんですけど、僕は小学校で5年間野球やっていて、ボールを投げる感じ・打つ感じ・走る感じとかそういう自分の人生経験にあるものはやっぱり役に活かしやすいんですよね。でも全然経験がない役は難しいです。シリアルキラーとかサイコパスの役とか。あとは声優の特権ではありますけど、人外っていう人間じゃないキャラクターを演じることもあります。そういった意味で面白かったのは『カワウソラボ』っていう作品でカワウソを演じたんですよね。それは難しかったっていうか、すごくいい経験になりました。全然触れたことがない役で、カワウソってどんな風に鳴くのかなとか、YouTubeで簡単に調べられるので、そういう情報収集とかしながら、少しずつ役作りをしていくのは冒険でありすごく楽しい経験でした。難しいっていう話でいうと『星合の空』っていう作品で、LGBTの人物を演じさせてもらったんですね。「声がその役に合うかなと思って」って監督にキャスティングしていただいたんですけれど、やっぱり自分の中にはないものだったので、それを機にいろんなことを調べたし、役に触れて自分がその役とシンクロしていくにつれて、その役・人物の気持ちも理解できるし、実際にそういう方がいたときにもその方の気持ちを多少なりとも、そういうことを経験していない人に比べたら尊重・理解できるようになったんじゃないかなと思いました。難しかったですけどね。

 

 

逆に、山谷さんご自身が今後やってみたい役柄は何かあったりしますか?

 

山谷祥生さん:希望といいますか、役としてほぼ経験がないのは悪役。やっぱり悪役って若手に回ってこないんですよね、難しいんで。30代40代50代の先輩方が多いです。特殊なメンタルをしている役が多いので、そのあたりを理解してアウトプットするってなると簡単じゃない。経験が必要だったりして難しいので、なかなか若手には依頼されないんですけど。まあいずれ近いうちに、そういった役もやれたらいいなとは思っています。悪役ってカッコよく見えちゃうから不思議ですよね。

 

 

会場のお客さんの中には高校を卒業されたあと、この大阪アニカレに入学をして、エンタテインメントの分野に関して学んでいきたいと考えている高校生の方。そして現在声優やマンガ・アニメーションの分野を目指している在校生たち。彼らが本校のような専門学校で学ぶことの意義といいますか、利点みたいなものはどんな風に感じられますか?

 

山谷祥生さん:やっぱり必要なことは全部学んだり経験できるので、その点が大きいんじゃないですかね。僕も専門学校2年間通っていたんで、みんなが今経験していることや気持ちっていうのは理解できると思うんですけど、基本的に声優としてお仕事をしていく上で必要な情報とか知識っていうものは専門学校でほぼほぼ教えてもらえると思います。それを自分のものにできるかとか、自分の中にしっかりと落とし込めるかっていうところで差がついてくるんじゃないかなとは思いますね。先生の話をちゃんと聞いて、知って、身体で実感して、表現につなげていけるようになればいいんじゃないかなとは思いますけどね。あとはライバルに出会えるってのは、大きな点じゃないかなって思います。

 

 

最後に山谷さんからこの声優、マンガ・アニメーション業界を目指す会場の皆さんにメッセージを頂戴してこのライブの締めの言葉とさせていただきたいと思います。宜しくお願い致します。

 

山谷祥生さん:この場には声優・アニメーター・イラストレーター・マンガ家・アニソンとか、いろんなジャンルを目指されている方がいらっしゃると思うんですけど、常々思うのはモチベーションなんですよね。これが多分一番大事だと思う。最初興味を抱いた段階、目指し始めた段階、初心はすごく前向きだと思うんですよ。輝く未来を描いて、想像して。なので今日この学校に来たっていうのは、何かの職業に憧れて、夢を見て、この場に足を運んだと思うんで、初心を本当に大切にしていてほしいなと思います。その気持ちを忘れないで、気持ちを高く持ち続けていればプロになれると思います。

 

 


 

また、AOエントリー者限定バックステージツアーでは、山谷さん直々にアドバイスをいただきました。
山谷祥生さん、本当にありがとうございました!

 

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