来校ゲスト帖
声優 寺島惇太さん TALK LIVE!!
1月19日(日)に開催した「エンタメ業界お仕事発見フェスタ!」にて、「KING OF PRISM」一条シン 役、「アニメガタリズ」中野光輝 役、「アイドルマスター SideM」大河タケル 役、「TSUKIPRO THE ANIMATION」藤村衛 役、「A3!」御影密 役 などでご活躍中の声優 寺島惇太さんによるスペシャルトークショーを行いました!
–大阪アニメーションカレッジ専門学校の印象はいかがですか?
寺島惇太さん(以下寺島):授業で使うアフレコスタジオや教室等を見学させていただきましたが、普段仕事で使用している設備やスタジオと同じくらい設備が整っていました。
あと、エントランスの椅子などが赤色でコーディネートされているのがとても良いと思いました。赤色はやる気が出たり、エネルギーが掻き立てられる色と言われているので、「よし、今日も頑張るぞ!」という気分になりますね。
▲赤色で統一されたエントランス
–初めてのスタジオ収録で、特に覚えていることはどんなことですか?
寺島:すごく緊張したのを覚えています。初めて現場入りをしたのが専門学校を卒業して3か月後だったのですが、周りの方は当然プロの方ばかりで、僕だけガチガチに緊張していました。
現場では、新人とはいえプロとして作品に関わらせていただきますので、周りの方がスラスラと台詞を言っている中、僕だけ「まずは落ち着いてゆっくり深呼吸してみようか」と言われるレベルだったのが恥ずかしかったです。
–キャラクターを演じるときに、役作りで大切にしていることはありますか?
寺島:マンガを読んだり映画やアニメを見たりして、日頃から様々な人間性を知ることを大切にしています。マンガや映画では、キャラクターの過去エピソードが具体的に説明されているので、自分が演じる際にとても参考になります。
あと、どんなキャラクターも基本情報や性格などの設定資料がありますが、きっとこういうキャラクターだろうと想像してから現場へ行っても、「実はこういう一面もあります」「実はこうだったんです」というように現場でどんどん変わっていくことがあります。
自分が想像していたものと違うと思っても、切り替えられる柔軟さみたいなものが必要かもしれないですね。
–お仕事のために気を使っていることやトレーニングしていることがあれば教えてください
寺島:本当に体調が全てで、声が出なくなった瞬間にお仕事ができなくなってしまうので、まず喉のケアとして蜂蜜やプロポリスを食べています。
あと、背中や首回り・肩などが固まっていると声が出にくいと気づいてからは、ストレッチを欠かさず行って身体をほぐすようにしています。
–寺島さんは特に「A3!」や「アイドルマスターSideM」など、人気アプリゲームにも多数出演されていますが、アニメ収録とゲーム収録とでは何か違いはありますか?
寺島:アプリゲーム収録は基本的に一人で行い、自分が演じているキャラクターだけの収録となります。裏側で何があったのか理解していないと、急に「驚く演技」とだけ台本に書かれていて、「何に驚いているんだろう…?」ということが起きたりします。
アニメ収録は、映像を見ながら複数人で収録するのでストーリーがわかりやすいですね。
逆に言えば、他の方のお芝居や演技をしっかり聞いていないと、自分だけ周りの方と違う空気感で演じてしまうことになります。
ゲームは自分の台詞に集中する、アニメは自分以外のお芝居にも聞き耳をたてるというのが大きな違いですね。
–寺島さんはキャラクターソングやご自身のアルバム作品など歌手活動でも活躍されていますが、歌にはもともと興味はありましたか?
寺島:実は、声優になろうと思ったのは歌がきっかけでした。
中高生時代は人前で歌うことが苦手でしたが、友達とカラオケ行ったときに歌ってみると「いいじゃん!」と友達に褒められ、歌のおかげで自分に自信が持てるようになりました。
そのときに初めて声を仕事にすることに興味を持ちましたね。
その後も、ライブやイベントでのパフォーマンスについてアドバイスをしていただくなど、本当に勉強になることをたくさんお話していただきました。
そして後半は、寺島さんのご厚意により、アニカレ在校生や来校してくれた高校生からの質問にもお答えしていただきました。
その中より一つ抜粋させていただきます。
参加者:いざ演技となると感情表現ができなくなってしまいます。上手く感情表現をするにはどうすればよいでしょうか?
寺島:お芝居を始めるとき、最初に自分の感情表現の限界を知ることが大事かもしれないですね。
たとえば、家に一人でいるときに恥ずかしいくらいはしゃいでみたり、自分が思うまま思いっきり笑ってみたり、自分の感情の最大値を把握することで、いざ役を演じるときに目安にしやすいと思います。
あと、文字を見ながら台詞を言うと、笑っている台詞だけど表情は笑っていないことがあります。台詞を言う前に先に表情を作っておくと、表情につられて自然と声に感情が乗りやすくなるので、僕自身困ったときにこの方法で助かっていることがあるのでオススメです。
最後に会場にいる皆さんに向けてメッセージをお願いします
寺島:声優の基礎となる人間性やお芝居に関する考え方は、専門学校で培われたものが大きいと思います。同じ目標や同じ目的を持っている人が身近にいることが、すごく力になっていたからです。
学校で過ごしていた日々が、後にかけがえのない財産になると思うので、同じ夢を持つ人が周りにいるという贅沢な環境で自分を磨いて、ぜひ将来は一緒に働けたらいいなと思います。本日はありがとうございました。
寺島惇太さん、本当にありがとうございました!!