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声優 高橋信さん TALK LIVE!!

2019/07/03

 

5/26(日)のオープンキャンパスにて、アニメ「盾の勇者の成り上がり」北村元康役、「消滅都市」コウタ 役、「まじもじるるも」柴木耕太役などで、ご活躍中の高橋信さんをお招きし、中高生・在校生向けのトークショーが開催されました!

 


 

司会:高橋さんはグループ校の東京アニメーションカレッジ専門学校の卒業生で、大阪校は初めてお越しいただきましたが、印象についてお聞かせください。

高橋大阪校の最寄り駅に着いたとき、マネージャーに「(学校は)あれだよ」と教えてもらった建物が僕の想定の3.5倍位大きかったです(笑)。学校に着いてから、レコーディグスタジオとかを見学させていただきましたが、みなさん素晴らしいところで勉強されていますね。声を収録するスタジオも、都内にあるスタジオと比べても遜色のないくらいの本格的な作りになっていてビックリしました。あと、ギタークラフト専攻がギターを作る工房や、在校生の方が作ったギターを見たりしました。東京校には無い学科だったので興味深かったです。

 

司会:在学中、「大変だったな」とか、「難しかったな」と感じた授業はありますか?

高橋大変だったけど勉強になったのは舞台ですね。僕が最初に持っていた声優のイメージっていうのは、マイクの前で声を出して演じるっていうものだったんですね。だから舞台をやるって言われた時に、全然イメージがわかなくて。「マイクの前で演じるのになんで舞台をやらなければいけないんだろう」と漠然と思っていました。けれど、舞台をやっていくうちに、声のボリュームや伸びなどが相手との距離によって違う、という演じる上で基本的なことを学べました。それってアフレコにもすごく重要で、アニメの中で崖の上で喋っているキャラクターが崖の下にいる相手に聞かせようとしたら、かなり大きめのトーンで喋るじゃないですか。アニメでもリアルに演じるためには、そういうところからやっていかないといけないんだと舞台を学ぶ中で強く感じました。そういうリアルな距離感の掴み方を最初に先生から教えてもらえたのは有難かったです。
また、大変だったのは足上げ腹筋。声を出すのにもインナーマッスルが必要なんですよ。ボディビルダーの方々がムキムキにするような筋肉の付け方というより、中の筋肉をしっかり鍛えて声を出すのですが、それを鍛えるための足上げ腹筋っていうのがあるんですけど、(在校生に向けて)あれ、めちゃめちゃきつくないですか??寝転がってお尻だけを床につけてやるんです。40回を3~5セットとかやっていました。あれはきつかったですね。

 

 

司会:進級公演や卒業公演では、セリフの覚え方などで困ったことはありましたか?

高橋セリフを覚えるのが得意な人は本当に羨ましいなって思っています。これをすると覚えやすいっていうのが僕の中ではないのですが…強いて言うなら、風呂に入りながら台本を読むと覚えやすいかな。リラックスした状態で読むと自然と頭に入ってくるんです。
あと、これは教わったことですけど、台本を読んでいる時に「セリフを覚えよう、覚えよう」ってやっていると、そのセリフをただ言えばOKってなってしまうんですよね。だから「今、この2人はこういうところで会話をしているんだな」という情景を思い浮かべながらリラックスした状態で読むと、セリフが自然と頭に入ってきて話すことができるんです。

 

司会:高橋さんご自身の高校生時代のことを少しお伺いさせてください。声優を目指そうと思ったキッカケは何ですか?

高橋キッカケは小学生の頃に見ていたアニメ「スレイヤーズ」ですね。技名を叫んだりするようなシーンがあるアニメで、そういうところが好きでした。ファンタジーな作品が好きで、自分の頭の中で妄想するのが好きな人だったんです(笑)。具体的に声優を目指そうって思ったのは、高校3年の2学期、12月になってからです。12月の頭くらいにレンタルビデオ店でスレイヤーズのDVDを見つけたんです。幼い頃に見ていたスレイヤーズを借りて見たら「なんかいいな」「なりたい」って強く思ったんですよね。高校3年生の2学期なんて進路を決めるギリギリじゃないですか。専門学校がいっぱい書いてある本の声優とかアニメ関係のところに付箋を貼ってパッと開いたところが東京アニカレでした。それでホームページを見たら、なんかインスピレーションを感じて、すぐに資料請求をしました。その資料が届いたのが終業式の前日だったかな。そして終業式が終わった後に担任の先生に調査書を出してもらって、制服姿のまま電車に乗って高田馬場にある東京アニカレまで願書を出しに行きました。そして翌日に面接を受けたんです。その面接をしてくださったのが、今の東京校の校長である田中先生だったんです。田中先生とは卒業した今でもご飯を食べに行ったり、交友させていただいています。

 

司会:田中先生は、ご活躍されているのをすごく喜んでくださっているんじゃないですか?

高橋「盾の勇者の成り上がり」の北村元康役が決まった当時は、なかなか報告ができなかったんですけど、田中先生から「おめでとう。元康役で決まったの見たよ」っていうメールをいただきました。他の作品でも同じようにメールを送ってくださり、いつもありがたく思っています。

 

 

司会:「盾の勇者の成り上がり」の北村元康役が決まってから役作りを始められたと思いますが、どのような役にしたいか、どのようなイメージで演じたいかと考えられましたか?

高橋「盾の勇者の成り上がり」を見てくださっている方は分かるかもしれませんが、彼はおバカなんですよ。おバカで天然ですぐ女性を信じる。本当にダメなやつなんで…しかも天然だから利用されやすいんです。でも僕は、そんな彼が大好きです!演じているとだんだん愛おしくなってくるんです。天然で、まっすぐな気持ちで、女の子が大好きで。彼のセリフには基本的に裏がありません。好きだったら好きって言うんですよ。実際にアフレコ現場で監督から「元康はバカで熱血で女好き。それを軸としてやってもらいたい」と言われました。だから、言葉に裏のないまっすぐな役を演じようと取り組みましたね。

 

司会:「このシーンはすごく気持ちが難しかった」「工夫を必要とした」「苦労した」という演技はありますか?

高橋元康は、フィーロという女の子が好きで、「俺、天使萌えなんだ…!」と言うのですが、その際によくフィーロに蹴られて飛んでいくんです。あるシーンの中で股間を蹴られることがあって、股間に手を当ててめっちゃ笑いながら飛んでいくっていうシーンがすごく難しかったです。変な話になるんですが、男性が大事なところを蹴られたら、もう話にならないじゃないですか。声なんて出ないですよ。だけどそこをあえてコメディっぽくやるのが難しかったです。収録の前に共演者の方と「ここの元康めちゃめちゃ難しくないですか?」みたいな話をしました。コメディ感を出さなきゃいけないんだけど、ちゃんと蹴られている感も出さなきゃいけないのは個人的に苦労しましたね。

 

司会:現場では監督さんたちの指示とか、作品を作っている方のイメージに合わせるなどのすり合わせが出てくると思います。そういうところを瞬時に汲み取ってお芝居を変える俊敏さ、瞬発力みたいなところが求められてくるお仕事なのでしょうか。

高橋はい、求められますね。自分が想定していることのもう1段上をその場で瞬時に出さなければいけない時があります。オーディションもそうで、例えばクールなキャラの場合、大体みんな落ち着いた感じで演技をされるのですけど、稀に、クールだけど、どこか怖さを感じる様な、通常とは少し異なる演技をされる人がいるらしいですが、そういう人って誰もが思いもつかない演技をするので強く印象に残ることもあるそうです。ただ、ここのさじ加減ってほんとに難しくて。下手にやりすぎるとふざけている様に受け取られる場合もあるので、求められたことを瞬時にどう修正できるかが大事ですね。

 

 

司会:高橋さんはアニカレの卒業生ですが、こういった専門学校で学ぶことの大切さやメリットなどはありますか。

高橋同じ志を持った人と同じ環境にいるってすごく贅沢なことだと思いますね。
演技って最初人前でやるのって恥ずかしいじゃないですか。だけど周りが同じ目的を持った仲間ばかりだから、恥ずかしいことなんか何一つないし、お互い切磋琢磨してやっていけるっていうのは専門学校で学ぶことの大切さであり、メリットだと思います。
それがよく分かるのが舞台ですね。声優目指してここに来る方って「いや、別に舞台って…」って思う方もいると思います。僕が現にそうでしたから。だけど1回やってもらいたい。本当におもしろいですよ。舞台って台本があるだけで、動きとかは自分たち役者や演出家が試行錯誤して作り上げていきます。アフレコって絵のキャラクターにあわせて、役者が声のみで表現しますが、舞台は役者の声や身体を使って迫力や躍動感を表現できるので、オリジナリティが出しやすいんですよね。
また舞台って声の演技にも活かせるんですよ。冒頭にもいった距離感の掴み方です。例えば後ろから声が聞こえたら振り向くといったような。そういう部分を勉強できるのもメリットですね。

 

司会:今日は在校生からも事前に質問を募集していましたのでお伺いしたいと思います。
「盾の勇者の成り上がり」の北村元康役が決まったときはどんな気持ちでした?

高橋「嬉しい」とか「やったー!」とかそういう気持ちは当然ありました。ただ、それ以上に収録が始まるまでの間に、オーディションの時以上に、このキャラクターをもっと知らなければいけないと思いました。役を与えられたら、その後に待っているのは責任感といいますか、原作のキャラクターが本当に好きな人ももちろん観るわけですし、そういう人に「何だこいつ」って思われてしまうのは絶対イヤだし、パッケージで一生残りますから。まずは自分がそのキャラクターを知らなければ、っていう覚悟だったり責任だったりっていうのがすごくありましたね。

 

司会:学生時代にもっとこんな勉強をしておけばよかった。もしくはこんなことにチャレンジしておけばよかったと思うようなことはありますか?

高橋マイクと友達になりたかったなって思いますね。というのも、マイクって演じる人によって適切な距離が全然違います。それが僕の場合は、現場に出て初めて分かりました。またマイクの性能で音の入り方とかも違ってきます。例えば今、僕が「パピプペポ」って言った時「ボボボボ」ってなったの分かります?これって現場ではリテイクになります。いわゆる「吹いている」って表現ですが、今でも現場でたまにやってしまいます。そうならないようにポップガードをつけてやるんですけどね。あとは、技術的な話ですけど、今この距離で喋ると相手にはどう伝わるのだろう、音響さんとか見てる方にはどう伝わっているのかなとか、そういうところをもう少し具体的に、理論的に知っておきたかったなっていうのはありますね。
多分、どこかのタイミングでどうマイクと接したらいいのか分からなくなる時があると思います。僕はありました。マイク前で演技しても毎回怒られていました。そしたらだんだんマイクの前に立つのが怖くなったんです。だから一時期、マイクと仲良く出来ませんでした。「またセリフを吹いちゃうんだろうな…」、「声割れちゃうんだろうな…」って時期ありました(笑)。だからもっと(キャプテン翼の)翼みたいに「マイクは友達」って言えるくらい仲良くなるべきでしたね。

 

司会:日常生活の中で気をつけていることや、喉のケアはどんなことをされていますか。

高橋喉のコンディションについては、僕は毎日「共鳴」というのをやっています。これをやるだけで、お腹から声を出すことを意識できるし、徐々に喉を起こすことができるんです。
あと喉のケアについて。のど飴とかあるじゃないですか。僕は違います。僕はマジでとんこつラーメン、油です。全然違うんですよ!横浜に家系ラーメンっていうのがあるんですね。豚骨醤油ラーメンってコッテコテのがあるんですけど、それを食べた後、家に帰りながらたまにセリフ言ったりするときは、めちゃめちゃ喉の調子がいいんです。油で膜を作るんですね。声ってお腹から出しても、結局喉に負担がかかります。もちろん胸式呼吸より腹式呼吸のほうが喉に負担は少ないんですけど、でもどうしても喉にはダメージがあります。喉が枯れたり荒れたりするのを防ぐために、喉に膜を作らなきゃいけないんです。なので、枯れる前に油を摂って喉を潤わせて滑りをよくしておくと空気の振動が良くなっていいんですよね。それには僕の場合、とんこつラーメンがいいんですよ。

 

司会:最後に、声優業界、アニメーションの業界を目指す中高生・在校生のみなさんにメッセージをお願いします。

高橋かっこいい声を出そうとか、うまく演技しようとか思わなくていいと思います。技術的なことは後々絶対についてきます。例えば高校生役を演じる際に、普段電車に乗っているときに、高校生の会話に聞き耳を立ててアンテナ張って、その時思った自分の感情を忘れないようにする、と言う事は大事です。いわゆる引き出しですね。そういうことを自分の中にストックしておくと、演じるときに「あ、あの時の状況に似てるな」って活用できます。若いからこそ今、心ってすごく動くと思います。大人よりも若いときのほうが心が動くので、普段の自分が抱いてる感情を絶対に忘れないで、その場その場を意識しながら生活するといいんじゃないかなって思います。でも、ずっと意識してると疲れちゃうので疲れたら休んでいいんです。自分に余裕があるときに「今、こういうことが起きたから僕はこんな気持ちになっているんだ」っていうのを、一つ一つ実感していくことが今後の皆さんの成長に繋がると思います。

 

 


 

中高生・在校生と年齢が近いこともあり、「自分たちの数年後の姿」を想像しながらお話を聴くことができたのではないでしょうか。
CATHALLの広さや照明の数に驚きながら登場され、「心臓がバクバクして萎縮しています…」と仰っていた高橋さんですが、アニカレの先輩としてたくさんのお話をしてくださいました。
高橋信さん、本当にありがとうございました!!

 

 

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