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声優 酒井広大さん TALK LIVE!!

2019/04/23

3/24(日)オープンキャンパスゲストDAYに、イケメン役者育成ゲームアプリ「A3!」佐久間咲也役やアニメ「ノブナガ先生の幼な妻」織田信永役、ニコ生/YouTube Live「シラサカの白酒喝采!」などで大活躍の声優 酒井広大さんをお招きし、中高生と在校生を対象としたトークライブが開催されました。

声優を目指したキッカケや経緯、これから声優を目指そうと考えている人たちへのアドバイス等を失敗談も交えながらお話してくださいました。また、後半は中高生、在校生からの質問にも答えていただきました。

 


 

司会:今回、大阪アニカレに初めてお越しいただきました。校舎を少し見ていただきましたが印象はどうでしたか?

酒井広大さん(以下、酒井):まず校舎自体が大きいですし、一つ一つの部屋も広くて。レコーディングのブースも見せていただいたんですが、実際にプロのミュージシャンの方などが普通に収録できるようなスタジオ環境ですね。アフレコのブースや教室も、プロの現場と同じ状況がたくさん作られていて、すごく素敵だなという印象はありますね。むしろ専門学校さんのほうがキレイな可能性があるので、もしかしたら若干のギャップを受けるかもしれないです。

このCATHALLも本格的ですよね。専門学校さんなどでゲストとしてお話させていただく機会がありますが、こういうステージの上でやらせていただいたことは今回が初めてなんです。お客さんがたくさん入れるところでやらせていただくのはすごく緊張しています(笑)

 

司会:緊張される場面で自分を落ち着かせるためにやっているようなことってあるんでしょうか

酒井:僕、めちゃくちゃ緊張するタイプで、手が震えるくらい緊張するんです。今まで色々やってきたんですが、自分の気持ちじゃどうにもできないなって気がついたんですよ。体の反応なので、緊張するってことを受け入れてあげるしかないなって思いました。「緊張しないように」って思うと逆に緊張しちゃうので、「あ、今緊張してるやん。これはいつものことなんだ。だから今できることを精一杯やろう」っていう(笑)。ある意味開き直りの境地みたいな。集中するって意味では、ある程度の緊張感はあったほうがいいかな、とは思いますけどね。

 

 

司会:酒井さんご自身が声優のお仕事を始められたいきさつをお聞かせください。昔から声優には憧れがあったんでしょうか?

酒井:きっかけは複数あるんですが…元々声優っていう仕事自体を意識したのは、小学校の6年生くらいのときでしたね。ちょうどアニメでポケモンが始まったくらい。松本梨香さんがすごく印象に残ってて。オープニングテーマも歌われてたので、声優さんって歌も歌うんだーっていうところから始まって。中学生くらいのときにはなりたいなとは思ってはいたんですよ。

中学の授業で、自分が興味あるものをみなさんに向けて紹介する授業があったんですけれど、そのときに声優を紹介したんですよね。ただ、そのときは今ほど声優っていう仕事がまだ受け入れられてない世代だったんです。そんな中でも「声優やりたいな」と思ってたので、そういう発表をしたりしました。

まだインターネットも家庭に全部あるっていう感じではなかったので、雑誌を買わないと声優さんの顔も分からない、どういう人なのかも分からないとか。すでにアニラジとかはあったので、ラジオで聞いてその人の人となりとかを知るキッカケとかはあったんですけれども、今ほど簡単には調べられなかったので、結構未知の職業ではあったと思うんです。ポケモンから始まって林原めぐみさんとかをすごく好きになって。僕は福岡出身で、福岡でもHeartful Stationというラジオをやってたので、そういうので声優さんの情報を集めてたりはしましたね。

 

司会:そこから思いを募らせていって声優のお仕事へ…

酒井:一直線!というわけではなかったんです(笑)

さっきも言いましたけど、アニメとか声優っていう職業をまだそんなに理解されない時代というか空気感というか…アニメが好きっていうのをあんまり言えなかったんですよね。今はみなさん「アニメ好き」って言っても仲間が多いじゃないですか。でも僕のときは、ひっそりとアニメを好きっていう活動を続けてて。声優って仕事に興味を持ちつつも、人からどう見られるのかが気になっちゃって…ホントは声優やりたいくせに友達にも言えないし親とかにも言えない。でもなぜかゲーム好きっていうのは認められてたんですよ。じゃゲームのほうだったらいいのかな、みたいな感じでゲームクリエイターのほうにいったんですよ。だから専門学校も演劇系とかお芝居系じゃなくて、ゲームを作る、いわゆるプログラミングの学校に行ったっていう…ちょっと謎の寄り道がありまして。3年制の専門学校に行ったんですけれども、ゲームクリエイターも諦め、結局一般の企業に一度就職してるんです。そこでシステムエンジニアとして4年くらい勤めてたんですけども、サラリーマンやりながら深夜アニメとかも目にする機会が多くなって、やっぱり声優やりたいなっていう思いになりまして。いきなり会社の上司とか親とかに「実は声優やりたいんだよね」みたいなことを言い出して、それからもう大変でした(笑)。いきなり声優やりたいって言い出すから全力で止められて…でも説得して、無理やり上京して今に至るという感じです。

 

 

司会:いきなり飛び込んでみたもののギャップとか厳しさっていうのはいろいろ体感されてますか?

酒井:声優業界、アニメーション業界もそうですけれども、結構特殊な業界なので、そういった意味ではギャップを受けたんですけれども、いち社会人としてという捉え方をすると、別に一般の会社でも声優業界でも変わんないなと思います。人と話すときはちゃんと挨拶するとか、初めての人にはちゃんと名乗るとか。そういう一般的なところは、サラリーマンをやっててすでに学んでたので、そういう意味でのギャップっていうのはなかったですね。

 

司会:逆に企業にお勤めになってから声優のお仕事やこういった業界のお仕事に携わるようになってよかったとか、「声優やりたい!」と思ってこういった学校を卒業後、上京して活動されてるみなさんとの違いやメリットみたいなところは感じられますか?

酒井:簡単に折れないっていう精神ですかね。やっぱサラリーマンやってたらめちゃめちゃ忍耐力必要になるじゃないですか(笑)。もともとやりたいと思って入った業界でもなかったですし。そんな中でどうやってやっていくのか、どうやって人付き合いをやっていくのかを4年間葛藤しながらやってきたので、我慢強さは少し身についたんじゃないかなと思います。

 

司会:現場でこんな失敗したというお話って何かありますでしょうか?

酒井:一番印象に残ってるのは、初めてアニメの現場に行ったときに、モブだったんですけど一言のセリフが全然言えなくて。音響監督さんとか監督さんが求めてるものに対する答えが出せなくて。そのときはリテイク(1回本番をやったあとに、やり直してほしいところを一人ずつ録っていく)を20回位やりましたね。ただでさえ緊張してる状況の中でそれくらいやって、それでも終わらなかったので結局居残りになったんですよ。

最近の現場って「時間がない」ってことで、ちょっと気になっても進んでいっちゃうんですよ。そんな中、ありがいことにずっとこだわってめちゃめちゃやり直してくださって。でも結局、最後も泣く泣くOKだったので、帰りに音響監督さんから「このセリフ言えないんだったらこの業界でやっていけないよ」的なニュアンスのことを言われて、ほんとにショックを受けました。でもその失敗を一番最初にやったから逆によかったのかなって思いました。

 

司会:声優を志してらっしゃる中高生のみなさんに、今のうちにこんなことやっておくといいよみたいなことって何かありますか?

酒井:声優に限らず役者は全部そうだと思うんですけど、とにかくなんでも果敢にチャレンジしてみるってことが大きくあると思います。やっぱりコミュニケーション力は大事なので、色んな人と話すとかは今からでもできることだと思います。基本的に人間を演じることが多いので、人と話すことによってその人の話し方の特徴とかを盗んでおくと、自分がその人に似てるキャラクターを演じるときに一つ引き出しになると思います。話すのがどうしても苦手だっていう人は、人と人が会話してるのを聞くっていうのも、その人の特徴を捉えたりできるのですごく大事なんじゃないかなって思いますね。僕も人とあんまり人としゃべるのって得意な方ではないんですけれども、話聞くのは好きなのでそういうところが活きてるのかなーっていうのはありますね。

 

 

司会:現在「A3!」で咲也役を演じられていますので、役作りについてもお話を聞かせてください。元々ゲームのボイスというところからスタートされてますが、最初に収録をされるときは、台本と設定資料みたいなものが手渡されるんですよね?

酒井:媒体によって違うんですけども、ゲームの場合は設定とか企画書とかの必要な情報をもらいつつ台本も一緒にいただけるので、そういうのを読むところから始まります。

 

司会:ゲームボイスって収録の仕方が独特と聞きますが。

掛け合いではないので一人で黙々と録っていくんですけども、そこがまたゲームの難しさでもあったり。人間のお話なので、基本的には会話で進んでいくじゃないですか。なので、収録自体は一人で黙々と進めていくんですけども、相手のセリフとかも一応書いてあるので「こういう感じなのかなー」という想像を膨らませつつやらなきゃいけないところは結構難しかったり。自分はこの距離感でやってたんだけど向こうの役者さんはぜんぜん違う、もっと近い距離感だったー、みたいなこととかもあったりするんで、そこは自分の想像力を掻き立ててやっていくしかないんです。

 

司会:現場で相手の方のセリフを聞くことはできないんですか?

酒井:先に録ってる場合は聞かせていただくことはできますし、音響監督さんとかディレクターさんが言ってくださることはありますね。アニメとかドラマCDとかは、スケジュールが同じタイミングで取れる人は一緒に進めていくんですけども、皆さん忙しかったりするとそのキャラクターは別の日に録るからいないよっていうパターンもあります。

 

司会:役が抜擢されて、佐久間咲也役を演じられるにあたって酒井さんご自身、役作りで気を使った点はありますか?

酒井:咲也くんに関しては、すごい元気いっぱいのキャラクターで、基本的には常にそこにいるだけでパッと場が明るくなるような笑顔の素敵な子なんです。プレイヤーのみなさんからは「まんまですねー」とか言われるんですけど、僕が意外とネガティブなタイプなので僕の中では正反対なんですよね。なので演じるときは正反対が故にやりやすいというか、元気な人に対する憧れがあるので、演じるときにそういう気持ちを引っ張り出して演じてたっていうところはあります。

 

 

司会:キャラクターソングについても少しお伺いしてみたいと思います。収録は結構短時間で終わるものなんですか?

酒井:これもディレクターさんとか歌を録る人や作業の進め方によって変わるんですけども。MANKAI☆開花宣言のときは大石昌良さんが実際に録ってくれたんです。僕、お仕事で歌を歌うのはMANKAI☆開花宣言が初めてだったんです。大石さんは結構細かく録るタイプで、「まずはフル尺で歌ってください」って言われて喉をならして「じゃあ後は部分部分で録っていきましょうか」みたいな感じで細かく録っていって。何パターンか録って、最終的にはいいテイクをつなげていくっていう作業は大石さんとかがやられるんです。そんな感じでキャラクターソングは作られていって、ほんとおもしろいなってすごく思いました。いろいろ衝撃の連続だったんですけども、大石さんはすごく優しい方だし丁寧な方だったのでリラックスして録れましたね。

 

司会:キャラクターが歌っているところも一見難しい印象ですが。

酒井:それもキャラクターによって違うんですよ。めちゃめちゃ崩しながら歌っても成立するキャラとかいるじゃないですか。でも咲也に関してはあんまり僕自身を出さないように、キャラクターとしてこの歌を歌ったらどういう雰囲気になるんだろうと考えていくところは、普通に歌うのとキャラクターを通して歌うのでは違いはありますね。

 

司会:声優学科の中にはアニソン声優コースもありまして、特に歌の力を鍛えましょうという授業に特化してるコースなんです。キャラクターソングを歌う際のアドバイスをしていただけるのであればお願いしたいなと思います。

酒井:僕が教えてほしい(笑)。いちばん大事なのは気持ちな気がしますね。歌が上手い方っていっぱいいるじゃないですか。僕は歌がメインではなくって、あくまでもそのキャラクターソングとして、作品の一環として歌を歌わせていただいているので、僕名義では出したりはしてないんです。歌が上手い人は世の中にたくさんいる中で生き残ってる人たちっていうのは、独自のセンスがあったり魅力があったりってところだと思います。だから何を表現したいかっていう気持ちのほうが今の時代って大事なんじゃないかなーと思いますね。

 

 

司会:今日は酒井さんのご厚意に甘えさせていただきまして。会場にいらっしゃるみなさんから直接質問を受付けさせていただこうと思います。

在校生:このような会場に人がいっぱいいるイベントでお話されるときってどういうことに気をつけて話されますか?

酒井:あんまり何も気にしてないかもしれない(笑)。とにかく変なことは言わないようにしようってことくらいしか考えてないので、わりと拙い話になっちゃうんですけども。その場でふっと湧き出てきたことを突発的に喋ったりしちゃうタイプなので、結構フリートークとかポンコツって言われるんです…だから全然うまくないんですけれど。マイナスイメージになるものとかは絶対言わないようには気をつけてます。

 

中高生:専門学校に行くか大学に進学するかを迷ってて。勉強も一応頑張ってはいるんですけど。仕事の上で学校の勉強が役立つ場面とかってありますか?

酒井:さっきも言わせてもらったんですけど、ほんと全部が役者として勉強になります。忍耐力もつくし、お芝居以外の部分でもメンタル的な部分でも役に立つと思いますし。あとは受験生の役とかもあるじゃないですか。そういう人たちって、実際に体験した人と想像でやってる人って説得力が違うんですよ。だから僕も、例えばサラリーマン役をやるとなったら結構自信あります。すべてなんでも役に立つと思います。なので両方頑張っていただきたいと思います。

 

司会:ちなみにこういった専門学校で勉強してから業界に行くっていうところにおいて、酒井さんが考えるメリットってありますでしょうか?

酒井:メリットだらけですよね。僕みたいになにも知らない状況でいきなり現場に行くと、いろいろ困ったりすることとか驚くこととかもあったりするんですけど、こういった専門学校で事前に実際のプロと同じような環境で学べたり収録もできるわけですから。下準備がガッチリできるというところではめちゃめちゃメリットだと思います。あとは専門学校さんの業界へのパイプとかもあると思いますので、そこはかなり強みだと思いますね。

 

 

司会:最後に、会場内にいらっしゃるエンタメ業界に向けて頑張っているみなさんへメッセージをお願いいたします。

酒井:みなさん、この業界に憧れてこの場に来てくださっていると思います。いろいろ辛いこともあると思いますし、悩んだりすることとかそれ以外の面でも苦労するところもあるかもしれないんですけども、やっぱり好きって気持ちが一番原動力になるのは僕自身すごく感じてます。メンタルもそんな強くないんですけれども、やっぱ好きって気持ちがあったからこそ、落ちちゃったときも復活できますし。だから、好きっていう気持ちはこれからも持ち続けていっていただきたいなと思いますし、その気持さえあればどんな困難が来ても乗り越えられる原動力になると思いますので、捨てないでいただきたいです。もちろん楽しいことばかりじゃないので、そういうところも念頭において覚悟を持ってこの業界に飛び込んでいただきたいなと思います。まだ考える時間も多いと思いますので、いろいろ考えていただいてほんとに気持ちがかたまったら、ぜひ専門学校とか素敵な環境で学んでいただいて、声優を目指してる方は現場でお会いできる日を楽しみにしております。本日は短い時間でしたが、本当にありがとうございました!

 


 

在校生からの質問の中で、「大好きな先輩が卒業してしまって…」と聞き「それは恋バナ的な!?」と思わずテンションが上がってしまっていた酒井さん。質問に一つ一つ真剣に答えていただき、中高生だけでなく在校生にもためになるお話をたくさんしていただきました。

酒井広大さん、本当にありがとうございました!!

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