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小野友樹さん TALK LIVE!!

2018/07/30

 

7/8(日)オープンキャンパスゲストDAYに、「黒子のバスケ」火神大我 役 / 「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」東方仗助 役 / 「GRANBLUE FANTASY The Animation」グラン 役 / 「銀魂」徳川茂茂 役 / 「TSUKIPRO THE ANIMATION」在原守人 役などで活躍中の声優「小野友樹さん」をお招きし、中高生を対象としたトークライブが開催されました。また、在校生特別授業では、在校生に直接アドバイスをしていただいた後、なんと小野友樹さんにも実演していただき、大変貴重な経験をさせていただきました。

 

 

司会アニカレにご来校されるのは初めてでいらっしゃいますが、学校や学生の雰囲気はいかがでしょうか?

小野友樹さん(以下小野):プロが現場で使っているものよりも広いのではないかと思うくらい贅沢なスタジオがあったり、ギターを作る技術室や工房もあってすごかったです。先ほど、在校生の方の朗読で「走れメロス」という作品の一節をお聞きしたのですが、学生さんそれぞれに、自分はこうしようという工夫や挑戦が感じられたので、アニカレの学生さんは、普段からいろいろ考えながら与えられた課題に向き合っているんだろうなと感じました。

 

司会舞台やイベントなどでステージに立つことも多いと思いますが、緊張はされますか?

小野:僕はめちゃくちゃ緊張してしまいますね。昔は緊張したくないと思って、どうすれば緊張しないのかを必死に考えていた時期もあったんですが、今は緊張した状態でどうすれば最大限のパフォーマンスができるのかを考えていて、本番前の緊張感を演技に活かせるようにしています。

 

司会新人時代に難しいと感じたことで、どのようなものがありましたか?

小野:一番初めに参加させていただいた現場で、収録前に先輩からアフレコで気を付けておくことなどを教えていただいたのに、いざ収録をしてみると先方の意図と自分の演技が一致せず、自分のセリフのテイク数が多くなってしまったことです。収録の時間が長引いてしまい、初現場にして「この世界は本当に難しいな」と感じました。

 

 

司会最近の新人の方や後輩の方で、同じようなことで収録中に難しそうにされているなと思うことはありますか?

小野:それは人によりますね。指示通りに演技をするには、こうしてほしいという指示に対して正しく捉える力と、それを正しく声に出す力が必要になってきます。たとえ指示の意図を頭の中で捉えられたとしても、実際に声に出せなければ意味がなく、二つができて初めて与えられたオーダーに答えられるお芝居ができるということになってきますね。どちらかの力が甘いと成立しません。僕もどちらかが甘くなって上手くいかない場面がありますし、上手くいくとすぐにできたりする場面もあります。新人や後輩に限らず、先輩でも、先方の意図と演技がかみ合っていないのかなと感じることがあるので、経験年数に限らず難しいことなんだと思います。

 

司会現場でのコミュニケーションや挨拶が大事になってくると思いますが、新人時代ではその点はいかがでしたでしょうか?

小野:それが、初めての挨拶で失敗してしまったことがあって。養成所時代に行ったレッスンで、デスクの方に挨拶をする機会があり、元気よく挨拶をするようにと言われたので元気よく思いっきり大きな声で挨拶をすると、元気が良すぎると白い目で見られてしまいました。今考えると当たり前なんだろうなと思いますが、当時はバランスが難しいなと思いました。わからないことがたくさんありながらも、一つ一つ僕なりに吸収していって、今こうしてここに立っているのかなとも思います。

 

司会ただいま放送中のアニメーション作品で、二作品同時に主役を務められているそうですが、役が頭の中で混ざってしまうことはありませんか?

小野:主役に関わらず、複数の作品に参加し複数の役を頂いていれば、作品ごとに役の切り替えが必要ですが、収録で演じている最中に役が混ざるということは今までなかったです。

 

司会アニメーション1話を収録するには、どのくらいの時間がかかりますか?

小野:一話30分のアニメーションはCMなどを省くと実質20分強の映像になるのですが、収録時間は五時間から半日かかったりします。演技をしてすぐ終了でなく、テスト収録があったり、アニメ作画の担当の方と監督が話し合って調整し直してから、再度収録したりすることがあります。

 

司会アニカレ(専門学校)で学ぶことの大切さについて、何か感じられることはありますか?

小野:自分が何をすれば良いのか、何を勉強すれば良いのかの大きなヒントをくれる場所なんじゃないかなと思います。自分一人ではどうしてもわからない時に、教えてくれる先生や仲間と一緒に勉強ながら一歩一歩前に進むことが、大きな力になるんだと思います。自分で勉強することも大切ですが、迷った時や力がほしい時に、道しるべに近いものを教えてくれる場所として大切な意味を持っているんじゃないかなと思っています。

 

 

――ここで、参加された中高生の皆さんから小野さんに、直接質問をさせていただきました。今回は質問を一部抜粋させていただきました。――

 

中高生人見知りな性格で部活動の時に先輩・後輩に上手く話しかけられないのですが、声優のお仕事でたくさんの方とコミュニケーションをとられている小野さんに、どうすれば良いのか是非聞きたいです。

小野:実は僕も、学生の頃はコミュニケーションが苦手でした。今思うのは、話しやすかったり話しかけやすかったりというのは、相手の呼吸感に合わせられるかどうかというのも含まれていると思います。今話しかけても良いかを考える場面ももちろんありますが、話しかけても話しかけなくても良い場合って、意外と普通に話しかけると普通に相手から返ってくるんですよね。僕自身の経験で言うと、一人でなんでも行動してしまおうとすると、周りの人からすると触れても触れなくてもいい存在になってしまって、話かけにくい雰囲気になってしまいます。積極的に話せるかとは別で、今の僕は話しかけても良いですよという気持ちで常にいるので、いろいろな方から話しかけてもらえるようになりました。こうしてお話しできるようになったのも、お芝居をするようになって、チームワークって本当に大切だなと感じたからです。部活の先輩・後輩に話しかける時も、部の空気感を良くするためにだとか、自分が部を卒業するから後輩に伝えておきたいことをきちんと話したいだとか、それをモチベーションにして頑張ってみるのも良いかもしれないですね。初めは挨拶や何気ないことからでも、話しているうちにだんだんと伝えたい気持ちが大きくなって、自然に伝えたいことを話せるようになると思います。

 

中高生バイトやオーディションなどで大変だった新人時代も、楽しんでいましたか?

小野:僕が声優を目指そうと思ったのは二十歳の時で、当時ずっと好きだったサッカーを怪我が原因で諦めてしまい、サッカー以上に好きになれることはないと思っていたところに声優というお仕事に出会えたので、そのためのことなら何をしても幸せでした。新人時代はバイトを三つ掛け持ちしていて、当時は当たり前のようにこなしていたので何も感じませんでしたが、今思うとものすごく大変だったなと思います。生活するためにバイトをしたり友達と集まって演技の練習をしたり、その時必要なことだと思ってやっていたので、全然苦労とは捉えてなかったですが、今はバイトをしなくても声優という好きなお仕事だけで生活できているので、もっと幸せだなと感じています。唯一大変だと感じるのは、スケジュール的に寝ずに台本を覚えないと間に合わない時ですが、それだけお仕事を頂けるなんて有難いことですから、やっぱり楽しいですし幸せなことだと思いますね。

 

 

司会最後に、今日集まってくれた中高生のみなさんにメッセージをお願いします。

小野:僕は今日、声優としてのお話をさせていただきましたが、声優だけでなく漫画家やアニメーターなどエンターテインメントの世界に共通していることがあって、やっぱり好きであることが一番の武器だと思っています。もちろん好きの気持ちだけでなく、続けられるかどうかの選択を迫られた時に別の道を選ぶことはあると思うので一概には言えないのですが、好きでいることを素直に貫いて、辞めずに続けていくことによって巡ってくるチャンスというものもあります。僕自身、好きな気持ちを貫いて辞めずに続けてきたから今ここでお話しができていると思っているので、将来この世界で活躍したいという夢を持っている人がいれば、好きでいることを一番の武器にして続けていけると良いと思います。いつか現場で会えることを願っています。今日はありがとうございました!

 


 

【在校生特別授業】

 

在校生向け特別授業の前半は、小野さんの声優になるきっかけや新人時代のオーディションのお話、初めて役を頂けるまでの経験についてお話し頂き、夏休み明けに校内オーディションを控えている在校生に向けて、自分の苦手な行や言葉を把握し滑舌のチェックを欠かさないことや、演技以外にも自分にしかできない特技を持っておく等のアドバイスを頂きました。

 

後半は、選ばれた複数名の在校生が「走れメロス」の朗読を小野さんの前で披露し、一人一人丁寧に指導してくださいました。
最後に小野さんにも朗読を実演していただき、在校生にとって大変貴重な授業内容となりました。

 

小野友樹さん、本当にありがとうございました!

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